nakochi’s log

freeeのエンジニア。たまにモデル。

ユーザーインタビューをするにあたって。

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開発研修の一環でユーザーインタビューを実施するので復習も含めてメモ。 新卒研修で上流から下流までやらせてくれるのはとっても嬉しいことだなと思いつつ、スケジュールがタイトすぎて気を失いそうです。

freeeはとってもいい会社。

サービスを開発するにあたって1番重要なのは ユーザーを理解すること。そのためにも、まずは実際に ユーザー(ターゲット)に会って話をして、その人のことを知ることが大切になります。こうしたユーザーへの調査のことを広くユーザーリサーチ(User Research)と言います。

私が作りたいから作るなどとすると私だけが使いたいサービスになってしまうのでユーザーを理解することはとっても大切ということですね。個人開発の場合は私の考えた最強のアプリ、俺の考えた最強のアプリを作ることで問題ないかと思いますが、ユーザーを想定するとなるとなかなかそうはいきません。

ユーザーリサーチは、観察して定性的な調査を行う「エスノグラフィ(Ethnography)」、検証を行う「アイ トラッキングテスト」「プロトタイプテスト」、決まった項目に基づいて定量的に調査する「アンケート」「データマイニング」、「 ユーザーの実際のログ分析」など、様々な手法が存在します。中でも、比較的短時間で、 ユーザーから共感や具体的な情報が掘り起こせる ユーザーインタビュー(User Interview)は、 UXデザインを行う上で必須のリサーチ手法と言えます。

ユーザーインタビューとは、ユーザーに対してクローズド型質問ではなく、オープンエンド型質問を投げかけ、ユーザーのインサイトやストーリーを最大限に抽出するものです。UXインタビューにおいては「インタビューする側も予想していないような回答」を得たいはずです。そのため、オープンエンド型の質問を投げかけ、いかに多くのインサイトやストーリーをユーザーから聞き出せるかが重要となります。

例えば、「このサービスを使いたいですか?」と聞くのではなく、「このサービスをどれくらい使いたいですか?」と聞くこと。

今回の研修では半構造化インタビューを行いました。 半構造化インタビューとは、質問する項目を全て固めておくのではなく、抑えておきたい大事な質問だけを絞って事前に設計しておき、その質問で得た回答内容をさらに深掘りしていくために質問をその場で生成して問いかける、というものです。

また、質問がかなり限定的になってしまうと、相手の思考や回答の内容もそれに応じて限定されてしまいます。それによりその周辺にあるはずの情報を見逃し、得られる情報が断片的になる恐れがあります。そのため、なるべく洗い出した問いを抽象化できないか?これは回答を限定していないか?という観点で言い換えていくことが重要です。

ユーザーインタビューをするにあたっての留意点

1. 誘導型質問は避けましょう

ユーザーインタビューは、抽象的に捉えていたユーザーの価値観やインサイトを具体化するために用いられる手法です。そのため、ユーザーの答えを誘導するような質問の仕方は避けるべきです。

ある1単語や1文、その聞き方によって簡単に、知らず識らずのうちにユーザーの答えを誘導している場合があります。そうなってしまっては、せっかく時間を割いてインサイトを得るためにユーザーインタビューをしている意味がなくなってしまいます。

例えば、「改良された本サービスは好きですか?」という質問があったとします。「改良された」という形容詞でサービスを表すことにより、ユーザーがサービスに対して良い印象を抱く可能性が高まります。そのため、ユーザーが「はい」と答える可能性も上がると予想できます。

2. フォローアップする質問を投げかけましょう

ユーザーは特にインタビューの序盤において、質問に答えることに緊張や警戒心を抱く可能性があります。そのような際に応用できるのがフォローアップをする質問です。

フォローアップをする質問を投げかければ、あなたも予想していたよりはるかに多くのインサイトを得ることができるでしょう。また、ユーザーも自分の話に興味を持ってくれていると感じることができます。興味や共感を示すことにより、ユーザーからより深いインサイトやストーリーを導き出すことができます。

例えば、ユーザーがサービスについて「タスク管理をするために使っている」と答えたのなら、「どのように本サービスがタスク管理に役立っていますか?」とフォローアップする質問を投げかけましょう。そうすることで、あなたのプロダクトがどのようにユーザーに使われていて、何に役立っているのかが具体的にわかります。

3. 1つの方向から質問を投げかけましょう

良いリサーチクエスチョンは、1文1質問で構成されています。よく「聞きたいことは2つあります」などと質問を被せて聞く場合があります。しかし、これはユーザーの答えを不完全・不正確にする恐れがあります。

同じように、1つの質問文に2つの要素を組み込んでしまうと、ユーザーの混乱を招きかねません。例えば、「うちのプロダクトについて何か困ったことや不満に思うことはありますか?」という質問は、「困ったこと」と「不満に思うこと」という2つの質問に分けて聞くことができます。

4. 用意した質問のとおりに聞かないようにしましょう

ユーザーインタビューは調査ではありません。用意しておいた質問に沿って聞くだけなら、質問項目を相手に渡して答えてもらえば良いです。せっかく対面で話す機会を設けているのですから、用意した質問はあくまでも会話が脱線しないようにするためのガイドとして使いましょう。

また、聞きたい項目はユーザーの話を聞いている時に後からどんどん出てくるものです。先ほど設計した見出しやオープンエンド型質問を参照しながら、脱線しない程度に聞きたい内容をその都度盛り込みましょう。

5. 「5W」(What・When・Where・Who・Why)は極力使わないようにしましょう

例えば、「なぜ」という言葉は深いインサイトを得るためには活用すべき言葉のように聞こえます。しかし、なぜと聞くことによって、ユーザーの反発心を招きかねないのです。そういう時は「なぜ」ではなく、「〜について教えてください」というように言い換えましょう。「教えてください」という言い方をすることにより、ユーザーの心に寄り添った質問へと変えることができます。特になぜという言葉は相手に負担をかけてしまう質問の仕方なので注意しましょう。

「なぜ」と聞き過ぎると、相手を非難しているような印象を与えてしまい、ラポール関係(信頼関係)が崩れてしまうという心理学的研究もあります。

6. ユーザーに対して何が必要かを聞いてはいけません

ユーザーが話す内容から課題やニーズを汲み取るのことがインタビュアーの仕事です。「サービスに関する課題は何だと思いますか?」と聞くよりも、「あなたがサービスを利用する際に最も困った体験を教えて下さい」などとユーザー自身のストーリーにフォーカスしたリサーチクエスチョンを投げかけるべきでしょう。

ユーザー自身は何が欲しいのかわかっていません。出来上がったものを見て初めてそうそう、これが欲しかったんだ、となるのです。

ミラーレス一眼の開発でもっと大きいカメラが欲しいと言った意見を無視して小さくし続けたSONYが現在一人勝ちしているようにユーザーの本質を理解することはとっても大切なのです。