社内でユニバーサルデザイン講習があったので参加してみました。
話してくださったのは、 NPO法人 カラーユニバーサルデザイン機構(略称CUDO)副理事長 伊賀公一氏です。
伊賀公一さんプロフィール
視覚情報デザインコンサルタント
1955年生 徳島県出身
強度の色弱者で1級カラーコーディネータ(商品色彩)
早稲田大学在学中にITの開く未来に目覚め中退
DTP講座教師、ITベンチャー役員、コンサルタント等を経てNPO法人・カラーユニバーサルデザイン機構(CUDO)の設立に参画
CUDO副理事長・専属テクニカルアドバイザーとして講演・セミナー、コンサルタント、外部顧問などを引き受けている。
「カラーユニバーサルデザイン」(ハート出版) 2009年4月発行
- 作者: カラーユニバーサルデザイン機構
- 出版社/メーカー: ハート出版
- 発売日: 2009/04/30
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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- 作者: 伊賀公一
- 出版社/メーカー: 太田出版
- 発売日: 2011/04/19
- メディア: 単行本
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出典 伊賀公一 - cud
前提
そもそも色については、どのように見えているのかを想像することが難しい。
その上、お互いにどのように確認するすべがないところがひとつの根本的な問題になっているかと思います。
どういうことかというと、痛みという感覚は説明できないですよね。殴って感じさせることはできるけれども口頭で説明することはとても難しい。
色覚特性者の見え方
このレンズを通して見ると色覚特性者の見え方を感じることができるみたいです。
割と有名なパズドラの色覚サポート。
ぶっちゃけあんまり差はないと感じました。
で、レンズを通してもう一度見てみる。
結構違う。特にピンクと青の差がしっかり出ている。
このようなサポートがどれだけゲームに影響を与えるのかを考えさせられました。
どこどこに何色の建物があるのですが〜
とかそういう説明もほとんどできなくなるなぁと思いました。
ちなみに、レーザーポインタの赤いライトも上記のレンズを通してみると存在していませんでした。
みんながあると思っているものが見えない、存在しないと感じるのはとても心理的負担があると思います。
なんとなくアニメを思い出しました。
戦場ヶ原ひたぎの「今まで私が普通ではなかったのだから、あなたが見えているものが見えなかった時に疑うのは自分自身。」的な言葉。
そこで戦場ヶ原ひたぎと阿良々木暦はおかしいと思ったら共有するルールを設けていたと思うけれど、そのようなルールが私たちにも必要だなと思います。
物語シリーズは怪異という普通目に見えないものが見えるものでなんとなく想像しやすいけれど、色だとなかなか想像しにくいなぁ。と思ったり。
ゲーム業界やほかのアプリケーション、視覚的なサービスについてもこういったことにきちんと対応できているととても好感が持てるなぁと思いました。
最期に、面白かったのは
「どんな場面で見えにくいと感じますか?」
という質問に対して、
「見えにくいと感じたことはない」
と答えられたことです。
これがいわゆるマジョリティの思考なのかなと思いました。